水銀が原因の水俣病の女性が「水俣条約」の会議で話す

水俣病は神経などが麻痺する病気です。60年ぐらい前から熊本県水俣市などで、近くの海の魚を食べた大勢の人がこの病気になりました。原因は工場から海に出た水に入っていた水銀でした。
水銀が原因の病気などをなくすために国連で決まった「水俣条約」が、今年8月にスタートしました。今、150以上の国などが、この条約の初めての会議をスイスで行っています。
28日、水俣市の坂本しのぶさんが会議で話しました。61歳の坂本さんは、お母さんのおなかの中にいたとき水俣病になりました。坂本さんは「病気じゃなかったら、私はいろいろなことができたと思います。みんなも私も、病気が悪くなっています。水俣病は終わっていません」と言いました。
会議に出席していた人たちは大きな拍手をしました。泣いている人もいました。インドネシアの政府の人は「坂本さんのつらい気持ちを知って、水銀の被害をなくすためにもっと頑張ろうと思いました」と話していました。
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